2009年7月27日月曜日

DTPの勉強部屋 第14回に行ってきました

昨日Twitterで、ブログ3本かかなきゃと言い放った後、爆睡zzz
お昼近くに目が覚めたとき、今日が何曜日か分かってなかったので、そうとう深いところまで行ってたと思います。帰って来れてよかった。。。

せっかく、浅田さん(psychocatさん)が、このブログを紹介してくれたのに、「ザリガニ釣り」の話だと「???」になってまぅーっ、、、はい、ということで。。。

なんと80名ぐらいですか、すごい人数集まってましたね。


セッション1.DTP作業を楽にするスクリプト入門


発表者:たけうちとおるさん(遊文舎)

現在、InDesign、Illustratorのスクリプトが50個ぐらいになって、
たけうちとおるのスクリプトノートからダウンロードできます。

そのスクリプトを1個ずつ、丁寧に解説してもらいました。
「へー…」と思いながら聞いてましたが、たけうちさんて、仕事もしながら、こういうのまとめてるんだよな、、、と。スクリプトを書く人は沢山いると思うんですが、ちゃんとまとめて、そして人前で紹介するというのは、、、よっぽど好きじゃないとできないですよねえ。

こういったスクリプトって、結構「使い捨て」になる可能性が高い。
だから、上手く出来ても自己満の世界で終わる可能性も高い。
スクリプトを書くこと自体は、それほど技術的にスゴイスキルが必要というわけではない。
誰でも「やろう」と思えば、絶対にできる。スゴイのは、実作業の経験、現場経験の中で、「やろう」「やってみよう」と思って実行に移せる実行力だと思う。多分好きか嫌いか、興味があるかないかの違いです。
その時には、時間がかかってしまうかもしれないけれども、経験を積めば、足し算できるものだから、徐々に効率は上がるはずです。

たけうちさんやせうぞーさんなど、参考にさせてくれるサイトもあるので、勉強するには敷居は低いと思います。まずは自分で試しながら、そのうち、ユーザーインターフェース(たけうちさんのはやっぱり経験豊富だからぱっと見使いやすい、使いたくなる)も洗練されてきて、使いやすくできれば、他の人にも喜ばれるようになると思います。DTPオペレーターは、仕事柄お隣の席に座っているオペレータとコミュニケーションするのもなかなかできない気がしています。そういうコミュニケーションのツールとしてもいいんじゃないかなと、あの大勢の参加者を見て思いました。

最後に見せてもらった、Rubyで作ってるのかな?Word→XML→InDesignタグテキスト出しする仕組みも面白かった。まずはクライアントで動くスクリプトを作って、それを活かしていけば、WEB入稿の仕組みを作ることも今はそれほど難しくないと思います。皆さん、というか僕もですが、もっと進めていきたいですね。

セッション2.自動組版のはじめの一歩


発表者:Psychocatさん

まずは自動組版とはなんぞやということについて、メーカーではなく、ひとりの現場の人間としての意見をまとめておられました。共感できる内容ばかりで、「自動組版」という言葉に踊らされてしまう、だまされてしまう、そういう幻想と現実について1時間ぐらい。いろんなところで、自動組版に関するセミナーとかありますが、こういう話がまず最初に語られるべきであって、製品紹介とか事例紹介とかいらないと思います。ほとんどの場合、現場に合わない。よいツールであるとは思いますが、結局何もしてくれない。大事なのは、その仕事に関係する人たちの「考え方をまとめていくこと」であって、、、そのあたりは、前に書いた気がするのでこの辺で。

懇親会で聞いたのですが、今おいくつか忘れましたが、プログラムを書き出したのは37歳からだそうです。そこから、AppleScript、Perlなどなど自分で勉強、実践しながら、ここまで来たそうです。スゴイですね。
当日の内容は、ここにあります。後半はこの内容に沿っていろいろとエッセンスを教えてもらいました。僕は実際試しながら聞いていましたが、とっても面白かったです。スクリプトだから、動かせばその場で結果が見える。そういう手軽さはDTPにとっても必要です。設計書なんてものはないんですよね。ハハハ。ここだったか、うちが最初に仕様を書かないのは。。。確かにこの手のものは、パッケージ商品にすることは難しいんですよね。あまりにパターン(レイアウトという意味じゃなく)がありすぎる。

まとめ



お二方の作ったものを垣間見ることができましたが、どちらも「相手が思う一歩先まで考えている」ということです。たけうちさんもPsychocatも、やりたいことに対して、こういうものが必要だろうとか、こういうときはこうするべきだという、現場経験から出てくるアイディアであったりするので、現場に採用されるのだろうと思います。
「現場のものは現場で作る」という発想は、幻想ではなく当然のことだなと思いました。
Psychocatさんが懇親会でちらりと仰ってた言葉で、「もし自分が作ったプログラムで何かおかしい結果を生んでしまったら、自分で全部直す。。。プログラムでね。」という気合いと責任感。この人はプロだなと思いました。

懇親会で見た風景



居酒屋なんすけど、、、たけうちさんによるNDD(飲み屋ドリブン開発)。
いいですねえ。今度は最初からお酒ありでやってもいいかも、ですね。飲みながら何か作る。
Grailsの忘年会のときやりましたね、そういえば。面白かった。

・関係ない話
今日はお子さんのお友達のおうちがやっている中華料理のお店に行って来ました。
麻婆豆腐絶品。四川なのかな、一瞬辛いんだけど後を引かない。日進市の「八兵衛」です。行くときは声かけてください。一緒に行きます。もちろん、アンタのおごりでね、、、はい、おやすみなさい。

2009年7月26日日曜日

JGGUG名古屋支部 第2回 Grails/GroovyそしてAIR勉強会 

第2回も、またまた結局20名以上の参加者となりました。
なんにせよ、来ていただけるというのは、主催者としてはうれしいもんです。

レポートは後ほどユーザグループから配信されると思うので、ここでは、私的所感を。

今回は、昨年の忘年会、0.9回、第1回とやってきて、Grailsが中心で、そういえばGroovyをやってないなと。知名度的には、やっぱりスクリプト言語系でいけばRubyの方が高くて、RoR同様、Grailsとの比較もされたりしますが、ここ名古屋近辺では、どちらでもなく、WEBアプリ開発と言えば、どちらかいうと、PHPなんですかね、やっぱり。。。

日本語のドキュメントからすると、Groovyなんてほとんどないわけで、実務プログラマの言語の選択条件としては、不利なんだろうな。ま、日本語文献あったからどうよってのもありますけどね。あまり親切すぎる(?のときにすぐに回答を探せる)と、回り道をしなくなるので、それは技術を磨くと言う意味では、あまりよろしいとは思えない。もしくは、すぐに辿り着けると、その答えが全てであって、はい次、となって、それも深くない。といいつつ、情報が足りなくて、右往左往、うんざりするのも生産性としてはよくない。商売なので。難しいですが、長い目で見ればもう少し「探る」という人間的感覚、機能を養うことも重要なので、多少回り道であっても、自分コントロールをしながらやらなければいけないよなと思ってます。
なので、GParallelizer試そうかな。関係ないけど。

一番後ろで、サンプルコードを試しながら、再確認してました。勉強会ってPCがあった方がいいです。その後、勉強しようと思ってもなかなか時間とれないし、その場の雰囲気やニュアンスってすぐ忘れてしまうので、こういうときこそチャンスと思って、僕は、一緒にガンガン試します。やっぱり、自分で動かして、おーっとなれば、なんとなく「内容の理解はともかく、動かすことまではできた」という経験値を頭に入れておきます。そうすれば、あとで、「あんとき出来たんだから出来るはず」となれます。そのぐらいのことはやっておかないと、僕の場合、頭に入らない、ということだけなんですけどね。そして時間を有効に活用しないとね。
だから、山本さんが「どうだったのかなー」と言うので、「個人的には超勉強になった」と答えておきました。


芳村君のFlexも面白かったな。社内でもあんな感じやって欲しいね。やっぱり「見ず知らずの人に何か教える」というときに、色々考えてやると思うんですが、その丁寧さって重要で、社内だと、分かってる、理解してる前提、人も知っている前提で話すけど、実は、僕をはじめ、あんまり分かってないので、この日の内容はとっても丁寧で勉強になりました。


うーん、なんだか自分ばっかりしっかり勉強になっちゃってたら、申し訳ないな。。。
皆さんはどうだったんだろう。。。

2009年7月24日金曜日

GC中部の広報委員になったのでした

かなり前に、写植組合みたいなのには参加していた気がします。
JP@大阪で流れに身を任せつつ、二つ返事で入会。新参者は何でもやって目立たねばならんという家訓のもと、広報委員もやらせていただくことに。

ちなみにGC中部というのは、正式名称を「中部グラフィックコミュニケーションズ工業組合」と言います。写植・製版の会社の集まりで、印刷を主とする会社ではないのです。

チャリで10分ぐらいで委員会打ち合わせ会場へ。

うーん、たまに見るビル。ココだったのか、、、


ちゃんとありますね。。。

今まで、本拠地名古屋で業界的繋がりがない中で、そういう輪に入るのが苦手だった20代中盤からすると、オレも大人になったもんだと。しかし、リュックを背負って汗ダーダーでお腹が気になる36歳は、立派なオッサンだなとも思うのでした。

ここ最近は、自社のことを考えると、行き着くのは、もっと周りと一緒に、周りを巻き込んでいかないといけないなと思い始めたところでした。今の考えや、やりたいことが正しいのかどうか…そういうのは、もう少し行動範囲を広げて、意見を言ったり、聞いたりしないと、分からない。中途半端でほっておくと、多分、「ま、いいや」とか「どうせ」とか愚痴になってしまって、一歩下がって見ていることになる。そういうのが嫌いというか、後悔し、自己嫌悪に陥るのはイヤなのです。と言いつつ、ずっと自ら蚊帳の外であったわけですが。。。

委員会6名中、3名が同年代だったのですが、関東ではまだまだご年配の方がほとんどの組合もあるとか。中部は比較的若返りしている会社が多いとのことで、何かできるかもしれない、変えられるかもしれないという私自身期待を膨らませるのでした。

会合のあとは、ラーメン屋さんというか中華屋ですよね、で雑談。最後の「涼麺」は上手かったです。

2009年7月23日木曜日

G*4に行ってきた

JGGUGイベントのG*第4回(2009年7月22日)に行ってきました。

横浜CIJさんに行くのは久しぶりだなあと道中。
GCRの頃からすると、参加メンバーも増えて盛り上がってきたよなあとぶつぶつ。

2時間で4セッション。ちょっとオーバーしたけれども。
レポート役をかって出てしまったので、超真剣に聞きました。
上原さんのところで、「…やべー…わかんねえ」となりながらも、「そうだ、この人は言語ヲタクなんだ」と言い聞かせて乗り切ったのでした。

とはいいつつ、それぞれ個性豊かな内容で、大変興味深かったです。
僕にとって近くて遠いGrails。近づいたかなと思うと、また離されて。でも気がつくと近くにいたりと、そんな毎日です。

懇親会で、とある方が、「昔はこんなに違う会社の人たちが集うことってなかったな…」と仰っておりました。時代は変わっていくし、変えていかなければいけない。そう思う人たちが集まると単純にオモロイです。僕はもっぱら「ついてかなきゃ」ですが。。。

今週7月24日は、JGGUG@名古屋でイベントです。
その後25日はDTP勉強部屋です。こちらも盛り上がりそうだな。

2009年7月22日水曜日

西尾祭り行ってきました

基本的にお祭りは大好きなのです。
生憎の天気。でも雨はぱらぱらで、なんとかやり過ごせた感です。



なんだか若い子が多かったですねえ。
でもあんまりやんちゃな感じではなかったです。

ふと、ヨーロッパ方面の革命運動で、「民衆のガスが溜まりに溜まって爆発した」なんてフレーズを思い出し、町全体で、状況が悪くならないうちにちゃんとそういうガス抜きを公然としておかないといけないんだよなと。住んでる町じゃないのになんですが。お祭りにはそういう意味もあると思いました。

さて、金魚すくい。

前日風呂でおじいさまと練習していたようで、その成果が出てました。


この後、さらにもう一軒金魚すくいにいって、コクワガタ(3匹100円)をゲットし、今ではザリガニ、カブトムシ、クワガタ、メダカ、金魚とおうちをかなり占拠し始めた次第です。

不況というのは事実半分、気持ち半分だと個人的には思っているので、現実で考えていたらそれが自分の限界値、明るく楽しく前向きに考えないと将来もない、と自分に言い聞かせるのでした。

ザリガニ釣りをした

僕も一児のパパとして、思い出をつづらなければいけない。。。と夜中にふと思い立ったので。

住んでいるところの近くに、山から下りてくる小さな川がありまして、そこに「ザリガニがいる!」と言い切るので、行ってみました。


釣果は↓+α。はっきり言って入れ食いです。わんさかおりました。
6歳児のみで10匹弱いったと思います。

お持ち帰りは、厳選の3匹。うち一匹は先日哀れな姿に・・・

今回の仕掛けは、↓んな感じ。竿は、バス用ロッドは却下。家庭菜園でツルを絡ませる緑の棒です。それに軽めのラインに、よりもどし+大きめの針。あとは、もう2年ぐらい使っていない、バス用の疑似系ワーム。これがまた水の中で、オタマジャクシに見えるんですよね。


ふと、パパは思い立ち、さらに後方にある調整池に行くことに。


びゅ、ビューティホー!パラダイスじゃあないですかああああ!
子バスがぴょろぴょろ。うーん、これは・・・
家から車で5分弱。チャリで10分弱。こんなところにあったとは。

と、自分のことはさておき、
「ザリガニ釣り」と言えば、今でも幼少の記憶として残る数少ない父とのイベントの一つであり、我が子もそのような記憶になるのだろうか。その後、「川釣り(木曽川が近かったので特に河口釣り)」については、糸の結び方、えさの付け方、ウキの見方、合わせの仕方、潮の見方、竿の出し方、お祭りになったときのほどき方、川や海の怖さ(何回か落ち、何回か流されかけた)、何より釣れたときの感動、などなど釣りを通して色々教わったんだなあと思い出したのでした。

2009年7月18日土曜日

学参のDTP・組版をどうするか〜大改訂に備える

「学参の波」は、じわじわと忍び寄ってますが、実際どうなるんだろうということで、現時点でちょっとまとめてみます。

1.「学参」とは…


「学参」は、「学習参考書」の略。多分。
教科書を元にして作られる本です。本屋さんに並んでいたり、学校で配られたりする本です。
教科書の内容は、文部科学省による学習指導要領が何年かおきに改訂されます。
それに伴って、学参書籍も改訂したり、新しく作ったりします。

2.「白表紙」について


教科書を巡る問題は度々報道されたりしていますが、その中でも白表紙問題というあります。「白表紙」とは、教科書検定に申請する申請本のことを意味しています。
参考書や問題集などは、教科書と一緒のタイミングで必要となります。
以前は、この白表紙をもとにして、学参書籍の本作りを進めて、その教科書が検定に通って、多分そこからちょこちょこと修正が入って完成するわけですが、それに合わせて、学参書籍も修正して発行すると、そういう流れだった(…らしい。出版社の人間ではないので詳細は分かりません。)のですが、この白表紙にあたる書籍の内容を検定前に公開する行為が、出版社による教科書の宣伝行為だと、いう話になってしまって、検定まで外部へ出してはダメということになりました。※その他利用もあると思います。
これによって、学参系出版社は、作りたくても、元の本が手に入らないために作ることができないという状況に陥っています。
「公開されてから作ればええやん」と思うかもしれませんが、なんせ時間がないのです。
まあしかし出てこないのは出てこないので、さてさてどうするか…

学参組版の課題・問題点(制作会社という立場から)


この辺から、制作の立場での意見になります。
最初に現在考えられる課題・問題点をまとめておくと…
1.制作期間が極端に短い
2.制作できるところ、人が減っている
多分現実ダブルパンチ(おお、懐かしい響き…)です。
学参組版にもいろんな種類があるけれども、一般書籍と違ってそれなりの技術と経験が必要とされます。なので作業は結構時間がかかります。
しかし、現実的、物理的な「時間」あるいは「コスト」という制約がある以上、次のことを考えなければいけません。

今、何をすべきか


「短い時間(短期間)で、効率よく(省力で)下版までもっていける制作フローの確立」
「省力って、手を抜くんかい」と思うかもしれませんが、そうではなく、原稿作りから、やりとりの手間、印刷工程までスムーズに流す、ということであって、決して適当にやるということではありません。
「少ない力で高い品質の組版を実現する」ということであり、今やらなければいけないことは、やるべきことは、この準備です。

「自動組版」、「XML」は解決策じゃない


「省力化」というと、ついついこういう発想にいきがちです。
「自動組版」は、頭からおしりまで、すっぽりと収まらないと意味がありません。
ちなみにWPS(情報誌の自動組版システム)は、すっぽり収まってますが、多種多様、組版の性質からして、これに当てはまるとは言えません。まして「XML」なんていうのは、何かに使うときに考えることであって、使える状態でデータが揃っていないという今、考えるべきことではありません。

まずは情報を整理してデータを集めましょう


改訂本にいたっては、製版以降で修正している可能性もあって、DTPデータと最終データがイコールであることも疑わしい状況です。ちゃんと管理しているようでも、実際のところできていないところが多いと思いますが、これには理由があります。
「環境が変わりすぎ」なのです。組版が専用機で行われていたときは、外部環境との関係が、悪く言うと「孤立型」「親和性がない」、よく言うと「依存しない関係」にありましたが、現在はどこでも買えるPC上で動くので、OS、ソフトウェアなどなど依存する部分が多い。
こういう環境下では、どう管理するかも変わってきてしまうので、だったら、とりあえずデータをここに置いておこう、という程度しかできないのです。
整理できていないという前提のもと、一度ちゃんと表に出してみて、整理し直すのが第一歩だと思います。

失敗や苦労を繰り返さないために〜コンテンツを無駄にしない


学参のコンテンツは、使い捨てのものではありません。編集者の方たちが一生懸命原稿として仕上げた知識のかたまりです。
しかし、そのコンテンツが収められている場所は、DTPデータの中です。
DTPデータは、その先の行き場を失ったデータ、言いたくないですが、「ゴミデータ」であることが大半です。DTP化によって「他アプリケーション(データ)との親和性の向上」「デジタル化による印刷コスト削減」というのがまるで恩恵のように謳われていましたが、なんのなんのそれによって引き起こされた問題は、この業界の将来性をも削っています。
一昔前のアナログ→DTP化では成し得なかった、このデータを生きたデータにして使えるようにするということも、今回は重要な課題です。

組版側として考えなければいけないこと


印刷は機械の性能の向上によって、時間短縮、ミスの軽減など図れると思いますが、制作作業は、機械やソフトウェアがやってくれるわけではなく、「人」がするものです。これは昔から変わりません。しかし、その重要性が、印刷の付加価値、効率化などなど、そのようなうわものの方へ考えがいってしまって、忘れられたのは、我々にも責任があると思います。もともと立場の弱く、表舞台にたてない、スポットライトのあたらない場所であるという諦めから、悪い流れに対して、堰き止めることができなかった。
組版側=作り手側として、そういう反省をしたうえで、まず以下のような後々問題を引き起こす可能性があるものへの考え方を改めなければいけません。
・ソフトウェアやそのバージョンへの依存
・フォントへの依存
・作った人(作り方)への依存
・印刷工程への依存
これらを解決していかなければ、またまた「ただ作るだけ」に陥ります。

「作り方(制作手法)」の重要性


品質を高めることに対して、無限の力(時間)が使えるなら別ですが、往々にしてそうではないのが現実です。であれば、品質とコストのバランスを考えた作り方をしていかなければいけません。基本的に「人が手を加えるべきところを極力減らす」ことができればよく、元来組版は、すべてオペレーションによって完成まで持ち込むものではありません。そんな非効率な手法はありません。組版のルール、本作りのルールの上に成り立つものです。人が手を加えればいいものができるかというのも、現状のレベルを考えると、今ではもうなく、「手を加えれば加えるほどおかしくなる」というのが現実でしょう。作り手が考えることは、いかに手をいれずに作るか、いかに手を入れやすい作り方をするか、これがポイントです。

「乗り換えありき」で考える


さあ、学参組版にはどんなソフトが一番いいんでしょうか。InDesign?MC-B2?EdianWing?Quark?写研?その他いろいろあって、それぞれにメリットデメリットがありますね。
・InDesign
メリット>安い(CS買うとついてくるおまけ)、QXからの乗り換えとかもあって普及している。スクリプトを使いこなせれば強力なツールになる。データの出し入れはそれによって吉。
デメリット>学参でも細かいものになると手数(人もそうだけど、操作ステップ)が必要。ちょっと不安定っぽい。やっていて「うっそ〜ん。。。」とかよくある。
・MC-B2
メリット>「組版」には向いている(「DTP」には向いていない)。数年前と比べて格段に良くなっている。タグやマクロを使いこなせばかなりよい。
デメリット>ちょと高い(セットで150万円ぐらい?)。ちょと不安定。
・EdianWing
メリット>DTP的、組版的両方に使える機能がモリモリ。オールラウンドで使えて安定もしている。
デメリット>かなり高い(ハード込みで350万円)。対応とかこれからが微妙。
・Quark
メリット>往年のQX使いは多い。なんだかんだでQX3.3ユーザはまだまだ多い。いろんなツールが出ている。
デメリット>ちょっとInDesignに押されすぎで影が薄くなった。最新の情報(メーカーではなくユーザの)が少ない。
・写研(最近使ってないので、聞いた話と見た話で)
メリット>専用機なだけあって、組版を考えつくされている。書体(あえてフォントではなく)の良さは、なんともいいようがない。
デメリット>いろんな意味で減っている。
と、まあ総合すると、InDesignを頑張って使いこなすか、B2やEdianのようなものの機能を使いきって人手を減らすかというような感じです。多分トータルコストは同じなはずです。違うところといえば、日本語組版というちょっとやっぱり海外の組版とは違う要素を、米国産(だっけ?)のInDesignがどこまで吸収してくれるか、じゃないかと。

どんなソフトウェアでも、寿命があります。今までの経験、これからを考えたら、「乗り換え」を視野にいれなければいけません。乗り換えとは、DTP・組版ソフトでもあるし、そのコンテンツが使われる場所もそうです。汎用的でなければいけないということです。もう誌面に掲載されて終わり、という時代はとっくに通り過ぎていて、そこにあるデータをどう使うか、どう作るか、ということの方がはるかに重要なのです。

という感じでどこかで頼まれたときのための原稿の元にしときます。

2009年7月16日木曜日

今日はシステムレビューの日

本日はお客さんにご来社いただいて、セミナールームでレビュー。
本番運用まではまだ先だが、締めないといけない日。

前日お電話をいただきちょっぴり心配そうな雰囲気。
確かにJIRAにタスクがまだ残っている。ううう。。。
「大丈夫なん?」
「大丈夫だと思います。。。」
「思いますはあかんな。大丈夫って言ってくれ」
「じゃあ大丈夫ですっ」
そんなこんなで、とりあえずタスク完了し当日なのでした。

8時間に亘るレビュー+開発をその場でこなし、
「ここおかしいんやけど」「おーすごいねえ・・・」「えっこんなこともできるの?」
「もうちょっと」「OK!」
そんな言葉が飛び交いながら、前日からの徹夜明けでひとりふたり脱落しかけるなか、
なんとか目標値までたどり着き、お客さんも大変満足されてひとまず帰られました。

あーでもない、こーでもないという話をするより、さっさとやった方が早いんですよね。

で、ちょっと今回の内容ではなくやり方について紹介します。

1.プロトタイプでレビュー
これを2回ほど。
うちの案件なので、Grailsで作ってます。重要度が高くない部分はScaffoldのままだったりします。見た目と流れ確認を優先です。ドメインなんて後で変わるので。

2.要望、タスク、バグなどをJIRAを使ってプロジェクトを管理
よくある言った言わない問題による信頼関係の崩壊、依頼者、開発者のやりとりの不透明感、それらを一切払拭してくれる便利なツール「JIRA」。最近はもうこれなしではプロジェクトができないんじゃないかと。お客さんにも評判良いです。さぼっても、徹夜して頑張っても一目瞭然なのです。

3.あとはひたすら作業、チェック、クローズの繰り返し
タスクが増えたらゲンナリだけど、減ると終わりが見えてくる、そういうイメージが関係者全員で共有できるのはよいです。できるだけ一気に勢いつけてやらないといけないです。
この辺の反省点は、サーバへのアップをもっとこまめにした方がよかった。
こちらのタスクは消化されているが、お客さんから見ると、「まだ直ってへん・・・」となってしまいます。そういうところで、「こっちはあっせってんのに、なんでのんびりやってんのや」と思うお客さんもいるかもしれません。今回のお客さんはそういう人たちではないのでいいのですが、ヤキモキさせたと思います。そういうところから「温度差」が発生するのではないかと思います。いくら良いツールを使っても、結局は人対人。そこは忘れてはいけないのです。

4.リリース時点での目標値を決める
リリースまでにどの状態に持って行くか、これは最初の段階である程度あったとしても、現実的に見て、この機能は絶対いる、この機能は次のリリースにまわす、など、お客さんと調整します。

5.リリースに向けて最後の調整
今ココです。

6.次のバージョンのための計画、追加実装・修正、サーバーアップ、、、と続くのでした。
こう作ってくれと言われたから作りました、ここまでに作ってくれと言われたから作りました、はダメなんですよね。
これは責任転嫁の声であって、こういったからこう作った、だからおかしくなった、ここまでに作ってくれといったから間に合わせで作った、自分のせいじゃない、自分の責任範囲外ですと言っています。
いやいや使う人のこと考えてください。お客さんが思うよりももっと良い物をその日までに作る、それが作り手のプライドであり、その前提で仕事しないと、やらされ感たっぷりでイヤになる。自分の意見があるなら通す努力をする、でも拒まれたりもする、そして議論もする、良い意見は取り入れる、ヤバイと思ったら方向転換する、そこで自分を諦めたらもう終わりです。やっている間、話している間に、「ああ、ここがお客さんの気持ちいいところだったんだ」と気付くところがあります。それに気がつければあとはそこを外さないように頑張るのみ。うちのような小さな会社が生き残りをかける、小さな会社で他の企業とわたりあうには、プライドを持って仕事をする、いい物を提供する、そして、またお願いしたいと言ってもらえる状況を作る、それしかないと思います。安心や保険のかけられたネームバリューがモノ作りという状況下において期待通り機能するかというところは今後ますます開発手法も変わってくるでしょうから、じっくり見てジャッジしていただきたいと思います。
納品して、はい終わりじゃないのです。作った人が誰とかは使う人には関係ないんですが、それが普通にそこに存在する。そういう光景ってものすごく好きです。そういう光景を作ってる最中に思い描きつらさを和らげる。それが動き、使われ続ける、それはある意味作った会社、作った人が受け入れられるわけです。それで飯が食えるならそれは素晴らしいことだなと思います。

ある意味アジャイル的な工程でやっているわけですが、決まり事がないだけに、気がつくとシステムの本筋からすごく外れたところにいたりして、暗中模索なところにはいってしまったりと大変なときもありますが、モノを作っていくという行為を一番シンプルに考えたときの理にかなっていると思います。

それから、「Powered By Grails」を入れる許可をいただきました。
社内アプリ開発が多いうちにとって、やっと一般の目にも触れられるものが出来そうです。
Grails1.1.1になって、プラグインを使ったチーム開発も、さらに使いやすくなってきました。
今日もさっくり山本さんがicu4jを使って携帯サイト用にカタカナを半角にするプラグインを作ってくれたのでちゃっかりインストール。おー、さすが。。。
他にも公式版、NC版の10個ぐらいのプラグインで構成されています。
ここへ来てやっと加速気味だ。いいことだねえ。

2009年7月15日水曜日

Confluence Plugin (Grails)を試す

GrailsのGSPの中にConfluenceのページを取り込んでくるプラグインです。
ドキュメントは、ここ

適当にCreate-appしてGSPにタグを差し込んで社内のConfluenceのページを出してみました。

2009年7月14日火曜日

yahooPipesで複数RSSを統合したフィードを作る

まんずYahooのUSのアカウントを取得するのにひと苦労。
知ってる人は知っている、知らない人は知らない。
そして私は知らなかった。。。
アカウントを作るにあたって、Guamに移住。そしてpostalCodeを入れる。
それだけです。

JGGUGでkskyさんがやっていたのをそのままコピーさせていただきました。
流行に乗り遅れている感がありますが、Pipes面白かったです。

ちなみGoogleガジェット選びは大変です。
なんせリストのロードが遅い。
とりあえず良いのが見つかったので設定。

デジパブに行ってきた

いかんいかん、つい他ごとに頭がいっちゃって。。。

7月9〜12日に東京国際展示場(ビッグサイト)で開催されていた「国際ブックフェア+デジタルパブリッシングフェア(略してデジパブ)」に行って参りました。


2回ほど?出展社として出したこともある展示会です。
なかなか展示会費用もかかるので、PAGEは外せないので、デジパブは今回は見送り。

学参系の動向調査がメインです。

金曜の夜に出発し、東名で4時間ぐらい?。横浜志賀家にお世話になり、朝食までいただいて会場へ。
(出発した当日は、私、お腹か胃の調子を崩して、朝からずっとくたばってました。正直終わったかと思いました・・・が翌日はなんとか。皆さん拾い食いは止めましょう)

どれか一つにマルを付けてくれと言われたのです。




写植屋という業種カテゴリは昔あったんだろうか・・・ま、いいや。

朝イチは、さすがにまだ空いてましたが、時間がたつにつれ、図書部門は、
歩くのもちょっと大変なぐらいでした。
<before>


<after>


全部紹介できないですが、あまり基準もなくピックアップします。

PDFを活用した「パラパラめくりではない」デジタルカタログ





一見、よくあるPDFをJPEG化してFLASHでパラパラ見せるやつかなと。
説明を聞いてみると、情報を吸い上げて検索キーワードみたいなのを抜いて、
その誌面上のインデックスを作って、さらにそこにいろんな付加機能が付いている。
うーん、なるほど。山本さんが言ってたな、できるって。またやられちゃったねえ。
あんまりデータベースとか考えずにやるこういう発想、個人的には好きですね。

裏の組版エンジンはInDesignだそうです


凸版さんのブースで、辞書作りのための入稿用インターフェースを紹介してました。
実際本が出来てました。でもやっぱり製品というよりは事例であって、このためにスクラッチで作り込んでるそうです。お客さんの要望にマッチしてるんだろうなと、まとまった画面でした。ルビとかはタグを埋めてもらう了承を得ているらしく、テキストエリアの隣にHTMLのビューが付いてました。現実的でよかったです。



文書を構造化する難問にチャレンジしている企業があった!!



「いやー、これ大変っすよね」、やりたかったんだよなーと見てました。こうすればできるっていう理論はあっても、ここまでよくやったなと言う感じの出来具合。構造化するって、こういうことなんですよね。今はもっとユーザーフレンドリーなインターフェースも沢山あるから、技術的にはかなり現実的。あとは、あんまり複雑怪奇になって、結局誰も分からなくならないようにしないと、本末転倒になってしまいますよね。しかし、構造化できる文書であれば、マッチしますね。組版エンジンはFormatterっていってたかな。確かに向いてます。

InDesignで数式を組む


竹田印刷さんの出展製品です。
ワードで作った数式入り文書をTeX経由で、InDesignに、編集可能な状態で持って行くものでした。InDesignには数式機能が当然のようにデフォルトではないので、InDesignで数式入りの組版をする場合、こういう選択肢もある、ということでした。
InDesignが判断組っぽく、カタカタと組版するところも見ていると、シンプルさんのWAVEを彷彿させる感じです。これもよくやったよなあと感心しました。
課題は、InDesignで編集できるにせよ、Wordからの完全原稿入稿でないと力を発揮しにくいところです。完全自動組なら可能性として有りです。
写真OKだということでぱちり。


AdobeScene7


えーと、、、うーんと、、、Adobeさんのサービス?で、印刷で使った高解像度の画像をWEBその他に適したデータで返してくれるらしいです。
見せてもらったのは、例えば商品カタログであるメーカーの靴があったとして、それの色をブラウザ経由というかFlash経由で変更できるとか、下の写真のように、パーツを組み合わせて、色柄とかコーディネイトできるとか、、、このサービスを使うと、そういうインターフェースを使うことができるらしいです。海外の事例が中心でした。面白そうなんだけど、こういうのをスイスイ作れて、スイスイ使える方法が出てくるまで待ちだなと。でも、印刷物で使った高解像度の写真をうまく使おうよ、というコンセプトならそれはそれで良い発想だなと思いました。


ノリが良い神戸の粋な会社(と見た)


神戸の印刷会社さんで、Metaworksを使ってるそうなので、
ユーザの視点から見た感想を聞いてみたりしました。
やっぱりアプリの善し悪しは別として、実際案件で使おうと思うと、
どう使うかねえ、もしくはどう使えるかねえ、ということを考えないといけない。
当然のことを当然のようにやっている企業さんですが、
アプリを買えばなんとかなると思っている企業も沢山あって、
使わずにほかってあるのもよく聞きます。
そういう「どう使うか」という部分まで、しっかりコーディネイトできるような
企業になりたいなと、ことある度に思うのです。
世の中には良い製品、良いアイディアが沢山あるのに、
うまーく使えていない。そう思うのは僕だけなのかしら。

ちなみにこの腰巻きは、全社員に以前配られたもので、ここぞとばかり持ってきたそうです。
なんか、「っらっしゃいっ!!」って感じで、元気が伝わってきていいですよね。

InDesignでラウンド罫囲みプラグイン


京都の会社さんでした。InDesignで結構ネックになるのがラウンド罫囲み。
スクリプトを使えばなんとかなりそうですが、それをプラグインにして提供しています。

説明される方の話口調が、「ああ、この人はずっとこの世界でやってきたんだろうな、いろんな事にチャレンジして形にしてきたんだろうな」と感じさせ、敬意を持って拝聴しました。
「できるだろう」から「やってみよう」、そして「やり遂げる」。周りからは分からないと思いますが、雲を掴むような意外と大変な作業なんですよ。

モリサワさんを覗く


山本さんの各ブース立ち寄り時間は非常に長いので、ふらっとひとり旅に。
お、学参って書いてある、ああ、モリサワさんだ。。。
MC-B2の導入結構多いでしょ、と質問すると「かなり」と。
学参ももうほんとうに大改訂が近づいていて、準備しておかないとやれるところがなくなるんですよね。我々もまだ見ぬ世界ですが、大変なことになるんだろうなと不安と期待で過ごしてます。それまではなんとか頑張ろうと。今のうちに仕込めるものは仕込んどけと。
とと、あ、やっぱりNasse置いてるんですね。。。


塾などの教室でプロジェクタと合わせて使うデジタルな黒板


「天気予報」なんかで使われているアレとよく似てます。
しかし、先生方コレを使い切るのか?という素朴な疑問。
使えてる姿はカッコイイんだけど、なんか勉強を教える前に、
また覚える事増えちゃってみたいな意見が出てきそうな。
しかし、コンテンツのデジタル化が図れればこういうところでも使えるんだよなと。
コンテンツとしては供給もしやすくなるし、受けもしやすいのは確か。


下は日本地図をネタからひっぱてきてその上に何か書いているところ。

今回何が一番印象に残ったか3人でアンケート調査したところ、↑が一番でした。
なんか夢がある。多分そこです。

おまけ:ガンダム見てきました!


だって、会場からすぐなんだもの。。。
歩いて会場に入っていくと、期待をじらすかのようにまずは後ろ姿がちらり。

そこで、おーっとなるわけです。
横向きから見て、前面を見る。あーっ、でけー、、、ぽかーんですわ。



しかーし、限定本とか限定プラモとか、2時間待ちの長蛇ですよ。さすがに帰りました。
帰り際、BGMが消えたと思ったら、プシューっと蒸気がガンダムから。
クビを左右にゆっくりと振り、そして最後には上向きですよ、
さすがに観客から「おーっ」と歓声があがったのでした。
クビまで動くから、全体的に動き出すのもそう遠くないですね。きっと。

最後に・・・
息子に小学館の図鑑NEOシリーズ「宇宙」と「昆虫」を買って帰りました。
なんと20%引きなのです!!

個人的には「宇宙」の方が好きなんですが、6歳坊主には「昆虫」がかなり興味があるらしく、
重たい本を寝床に持って行って、一生懸命見てるんです。


「本作り」に携わる企業として、こういう光景をいつも思い出してやっていかないといけないなと、もう寝るよ、と言いながら思ったのでした。

2009年7月6日月曜日

写研をDTPにコンバート

うーん、GoogleSites、クロールしないのかな。
地道に上げるしかないのかしら。

仕方ないので、ここでも紹介。
写研データをDTPデータにする

SlideShareにもあげてます。(が、フォントがない、、、)
ここです。
※SlideShareを試したかっただけです。

そのうちPDFにしておいておこう。